2009年1月25日日曜日

アメリカの医療と保険の事情

シアトルに来て3週間になります。なにも記録に残さず日々すぎていくよりは残しておくと後で懐かしく思えるかなあと思い、これから書いていこうと思います。

数日前にランチをご一緒した方から聞いたお話です。


アメリカ人の夫の保険で眼科を受診しようとしたSさん、アメリカでは受診できる病院は保険会社が決めるため自宅に近くて評判のよい眼科を苦労してWebでやっと探されました。

予約も取リ終えて受診を明日に待つのみとなっていたのに、前日になり眼科病院から受診をお断りをせざるをえないというすまなさそうな電話が来たそうです。



理由は、夫の会社の保険がその眼科病院との契約を打ち切ったからだそうです。

眼科病院のせいではなく保険会社の勝手なのですが、アメリカではこういう事はよくあるらしいです。

自分の会社の利益に見合わない顧客(クリニック)だと平気で切ってしまう。

つまり医療はビジネスなのです。

保険会社主導の医療なのですよね。

これは、もっと恐ろしい事態もつくっているのです。

医師がその人のために多額になっても行いたい医療があったとしても保険会社が「損するからストップ!」って口出しするんですよね。

おそろしい・・・人道的医療はどこに存在するの?


Sさんのお話に戻りますが、眼科探しはまた振り出しに戻り、探すところから始めないといけなくなりそうだということです。

なんという無駄!

日本ではこんな事は考えられないとクリニックに文句の電話をしたそうですが、よくよく考えたらクリニックも被害者なんですよね。

持って行きどころのない怒りってむなしいですよね。


このことを同じ研究室にいる博士課程の学生(韓国からの留学生)にいうと本当に保険制度は、いけてないそうだ。

彼女の友人がERに一日入り保険を持っていたのに3000ドル(約30万円)を請求され目が飛び出るほど驚き、保険会社に交渉したら1500ドルになったそうである。



値切れるんだ・・・医療に値切るってあるの?

たぶん、交渉によって保険でカバーしてもらえる部分が増えたのだと思うが日本ではありえないお話である。

黙っていたら損をするのはまあどこの世界でも一緒かもしれないけど。



なんだか不思議な世界です!



一つだけいえることはアメリカでは絶対病気になってはいけない!ということですね



先日、おなかの調子が少し悪かったので日本から持参の正露丸を飲みました。

いつも感心するけどよく効くよねえ、あの丸い粒。

あのにおいをかいだら治る気がするという暗示にかかっているせいもあるけどね。