2009年2月13日金曜日

戦争の爪痕

平和ボケしている日本人のわたしでしたがアメリカにきて、そしてこの病院にきて戦争を身近に考えたり災害への危機感について考えさせられています。

一昨日、脊椎損傷患者さんの病棟と外来実習の体験をしたのですが、午前中はスタッフのミーティングに参加させてもらいました。関連職種の人が皆で意見しあうこの会議はとても有意義なものです。
ケースには、イラク戦争やベトナム戦争、第二次世界大戦での負傷者もおられ、行っているキュアやケアについて検討されていました。
聞いていて、戦争で障害を負った人々がいかに大変な生活を強いられるかを知りました。

イラク戦争で用いられているIED(Improvised Explosire Device:即席爆発装置)による負傷者のケース検討はわたしにとってショッキングなものでした。ニュースでジハード(自爆テロ)についてはよく報道されていますが、アメリカではもしかしたら家族や友人がこういうことに巻き込まれたり、また医療者ならこういう方々に出会い向き合いケアせねばならないのです。
そして戦争に行った多くの人々がPTSDやトラウマで苦しんでいます。それはたやすくなおるものではありません。苦しみがずっと続くのです。
戦争は、絶対してはいけないって強く思います。

きょうは災害時や緊急時の備え(Emergency Preparedness )を統括している方のところに実習にいきました。このかた自身が軍にいて最前線で危険と向き合ってきた人です。
戦争、核、テロ(バイオ・ケミカル・兵器・放射線)、自然災害などさまざまな話を聞きました。日本人がどれだけ平和ボケしているかよくわかりました。ほかの国はとくにアメリカの人々は危機と対面して生きているのだということがよくわかりました。
Improvised Explosire Device:即席爆発装置):
地面に埋めたり物陰に隠す程度だったものが、現在では動物の死骸の下や路上に投棄された車両に仕込むケースが目立つ。対人や対車両だけでなく、戦車や重装甲車に対しても時間差で起爆するものも存在し、駐留軍に大きな打撃を与えている。」(Wikipediaから抜粋)